【私たちのこと】無響室について

【私たちのこと】無響室について

皆様こんにちは。ノボル電機、猪奥です。催事の紹介やBtoCブランド「ノボル電機製作所」のこと、商品の紹介が多めのコラムですが、本日は少し趣向を変えて、会社の話、今回は弊社のモノづくりを支える無響室を紹介します。

□無響室とは
無響室とは内部の音の反響を無くしてスピーカーの周波数特性等を測るための音響メーカーとして重要な施設です。
簡単に言うと、“音が響かない部屋”です。
音楽ホール等は、音を如何にきれいに反響させるかを念頭に設計されていますが、無響室はその逆。周囲から反射してくる音が無いので、対象物から直接出ている音だけにフォーカスして製品の音を測定することが出来ます。

もちろん、内部での反響を抑えるだけではありません。外部からの騒音も抑制されています。ISOやJISで定められた基準もありますが、今回は割愛させていただき、ざっくりと「外部から音が入らず、内部の音が反響しない無音のような不思議な部屋」が無響室になります。

□吸音材で囲まれた部屋
グラスウールというガラス繊維でできた特殊な素材(以下、吸音材)を「くさび形」にして、壁、天井、床の全てに設置して音の反射を抑えています。このグラスウールの壁が音を吸収して音が反響しない部屋になります。
360度、吸音材に囲われた部屋で、工場の中でも大きな施設です。
もちろん入口の扉も吸音材が設置されており、重厚な造りの扉を閉めて測定に臨みます。


≪写真:入口の写真≫

□無響室における測定
 無響室について説明してきましたが、弊社が音響メーカーとして無響室を活用しているのは、音響パワーレベル(音圧等)の測定、指向特性(角度や方向によって音の強さなどが変わる性質のこと)、周波数特性など、音に関するデータを測定しています。
 周囲騒音がなく、音が反響しないので、スピーカーから出た純粋な音を、測定器に入力することができます。

□試験依頼も受け付けています
中に入ると自分の声も反響しないので、普段では味わえない特別な体験ができます。特殊な部屋の為、あまりない施設ですので弊社に来社された際はぜひ見学して下さい。
また、企業様からの無響室を使用した試験依頼も承りますので、ご要望の際はお問い合せフォームより、お問い合せください。

株式会社ノボル電機
製作所事業担当 猪奥元基