【NMP-001】防災行政無線と時報チャイムのこと

【NMP-001】防災行政無線と時報チャイムのこと

こんにちは、ノボル電機、猪奥です。

b8ta新宿マルイ本店でのイベントには多くのお客様にご来場いただき、初めての体験イベント出展を大盛況で終えることができました。B8ta新宿マルイ本館への出品は3月31日まで行っておりますので、この機会にぜひお手に取っていただけると幸いです。

さて、手打刻体験がメインで店頭に立っておりましたが、体験の空き時間で商品説明もさせていただき、スマホ用無電源スピーカー「拡音器」のPRもさせて頂きました。
その中で「防災行政無線などで使われている一般的な拡声器の形を踏襲したNMP-001です」と紹介したのですが、防災行政無線という単語自体が聞きなれない言葉だったと反省しています。
業界用語というか、拡声器屋として普段から使用しているため、説明を省いていたと今更ながら気づきましたので、今回は防災行政無線についてや、各自治体で異なる時報チャイムの話をお送りしたいと思います。

防災行政無線のこと
総務省のHPで紹介されていましたので引用します。
『防災行政無線は、県及び市町村が「地域防災計画」に基づき、それぞれの地域における防災、応急救助、災害復旧に関する業務に使用することを主な目的として、併せて、平常時には一般行政事務に使用できる無線局』
『市町村防災行政無線は、「同報通信用 (同報系防災行政無線)」と「移動通信用 (移動系防災行政無線)」の2種類に大別され』、『同報系防災行政無線は、『屋外拡声器や戸別受信機を介して、市町村役場から住民等に対して直接・同時に防災情報や行政情報を伝えるシステムです。』
総務省 https://www.soumu.go.jp/soutsu/kyushu/ru/prevention.html より引用

引用文は少し難しいですが、役所の屋上や、街中の鉄塔についているスピーカーで防災情報などを流すものです。
当社はこの防災行政無線の屋外スピーカーを製造しています。

よく皆様が耳にされるのは、朝昼晩の定時放送やチャイムではないでしょうか?
工場がある枚方市では、3/1~9/30の夏期は17時30分、10/1~2月末までの冬期は16時30分に、「夕焼け小焼け」の音楽とともに、子供たちに帰宅を呼びかける放送が流れます。
これは、子供の安全を守るために、子どもの危機意識を高めて重大事件を未然防ぐ取り組みの一つとして行われているとのことです。
また、「夕焼け小焼け」の放送をきっかけに、ご家庭でも子どもお子さんと共に、帰宅時間等について話し合って頂き、規則正しい生活習慣を育み、地域の方々の声かけで「安心安全なまち」を築いていくためだそうです。

もちろん、Jアラート(全国瞬時警報システム)と呼ばれる仕組みと連動し、有事の際の避難情報の伝達や、地震などの自然災害の際に、緊急地震速報や竜巻情報などの緊急事態における周知、避難準備情報・避難勧告・避難指示などの周知、火災発生の周知や消防団の招集など、多岐に渡る防災放送でも活躍しています。
読んで字のごとく、防災・防犯と行政事務のための無線放送システムですね。

NMP-001の形は一般的なスピーカーですので防災行政無線用のスピーカーと同形状ですが、大きさが異なります。
防災行政無線用のスピーカーは数百メートルの音達が必要な大出力スピーカーですので、ホーン口径もφ510㎜と大型で、NMP-001のφ160㎜の3倍強もあります。

NMP-001の販売ページはこちら

NMP-011の販売ページはこちら 

 

時報チャイムのこと

先ほど、地元の枚方市の時報チャイム(夕焼け小焼け)をご紹介しましたが、時報・防犯が目的である一方、定期的に放送をすることで、万が一の災害発生時に故障ということがないように試験放送をしているという側面もあります。
また、時報チャイムは「夕焼け小焼け」や「赤とんぼ」、「ふるさと」といった日本の童謡をチャイムとして流す市町村が多いですが、中にはユニークなチャイムを使用している市町村もあるようです。少し調べただけでも、いろいろな楽曲が流れていました。
「宮城県南三陸町」では、「新世紀エヴァンゲリオン」のオープニングでおなじみの「残酷な天使のテーゼ」が採用されています。作曲家の佐藤英敏さんの出身地ということで、朝6時と夜9時に防災行政無線から流れます。
「福島県須賀川市」では、円谷プロダクションの「円谷英二」さんの出身地ということで、「ウルトラセブンの歌」。
「千葉県館山市」では、「X JAPAN」のリーダーYOSHIKIさんの出身地ということで、「Forever Love」。がそれぞれ採用されています。
「福岡県田川郡糸田町」では、3カ月ごとに曲目を変更し、6月~8月は糸田町出身の「井上陽水」さんの「夢の中へ」。
「岐阜県山県市 美山地域」では、「松田聖子」さんの「スウィート・メモリーズ」。
「石川県能美郡川北町」では「ザ・ビートルズ」の 「イエスタデイ」
等など、
有名人のゆかりの地の防災行政無線チャイムは、その有名人にまつわる楽曲を採用し、たとえゆかりがなくても有名な楽曲を採用している市町村もあるようです。

私にとっては、「夕焼け小焼け」に慣れ親しんだおなじみの夕方のチャイムですが、少し遠出や旅行の際は、夕方にチャイムの音に耳を傾けて頂けると、思わぬチャイムに出会えるかもしれませんね。

株式会社ノボル電機
製作所事業担当 猪奥元基