【NMP-103】金属製ホーンスピーカーNMP-103のデザインについて
こんにちは。ノボル電機、猪奥です。
先日のコラムで、NMP-103について書かせていただきました。
「【NMP-103】金属製ホーンスピーカーNMP-103のベースとなった製品」はこちら
後編は音質についてという切り口で、
今回は設計初期段階から製品化までの流れをご紹介して行きます。
□コンセプトを受けて
まず、
船舶用ホーンスピーカーMS-10Kをベースとして、
「金属製ホーンスピーカーNMP-103を開発する」
という方向性が決まったことを受け、
色調をどうするか、
配線の取り回しはどうするかを検討しましたが、
外観に関しては、
MS-10Kを踏襲する方針により、
デザイン面ではほとんど同じものになりました。
【MS-10KとNMP-103を並べた写真】
「色調をどうするか」で初期は、
無塗装によるアルミの地の色を活用できないか
検討して試作を行いました。
検討段階で試作機もつくってみましたが、
こちらは廃案。
鋳造の為、一部削ることで光沢がある部分と、
サメ肌(ザラッとした感じ)になる部分が出てしまうので
外観がマダラになってしまい、
量産品として外観が安定しないことが大きな理由です。
【無塗装部品を使った試作】
また、配線の取り回しも
当初は部品点数を減らしてコストメリットを出すために、
NMP-102の配線構造と同一にして、
後部から直接バナナプラグを出す構造で検討していましたが、
こちらは後部に突き出す形になるのが、
アンプとスタッキング(正確には上に置いただけ)状態で
上下のバランスが悪く絶妙にダサくなったために廃案となり、
現在の配線を出す形となりました。
【配線 試作品(左)とNMP-103(右)】
設計段階で
外観についての検討が終わりましたが、
最終発売前に
「業務用感をもっと前面に押し出してPRしていった方が訴求できるのでは?」
という助言をいただけたことで
取付金具を付属品として同梱することになったことで、
更にMS-10KとNMP-103は
同じような形状の製品となっていきました。
「神は細部に宿る」といいますが
大枠は踏襲するという原則でスタートしつつも、
細かいこだわりを積み重ねて、
試行錯誤というほどではありませんが、
いつもの業務用ホーンスピーカーを
オーディオとして発売するための試行錯誤を行いながら、
NMP-103のデザインが固まっていきました。
前回のNMP-103のベースとなった
製品MS-10Kのご紹介(コンセプト)に続き、
外観(デザイン)についてお届けました。
次回は、
以前ご案内したように
NMP-103の独特の音質について
書いていきたいと思っていますので、
最後までお付き合いいただければ幸いです。
販売ページはこちら
https://noborudenki.com/collections/mass-production
以上
株式会社ノボル電機
製作所事業担当 猪奥元基